摂津市にあるJR東海鳥飼車両基地井戸掘削問題、地下水の汲み上げは地盤沈下を起こすのか?

JR東海が東海道新幹線で使う水を確保するため、大阪府の摂津市、茨木市にまたがる鳥飼車両基地の茨木市側で井戸の掘削を計画している問題ですが、摂津市は昭和40年代に地盤沈下を起こしています。

 

摂津市は「地盤沈下の恐れ」があるとして、頑に反対していますが、JR東海は災害時などに備えて水が必要だという「社会的使命」を掲げています。

そして、摂津市から掘削するのではなく茨木市から掘削するので、協定の適応範囲外だとしています。

 

摂津市は平成26年11月14日に環境保全協定の遵守と、井戸の掘削中止を求め、JR東海を提訴しました。

未だ関係は泥沼化しています。

その一つの原因として「井戸を掘る→地盤沈下が起こる」ということを立証する必要があるみたいです。

 

8月10日付の摂津市WEBによりますと、

地盤沈下とは、主に地下水の大量のくみ上げにより地下水位が下がり、このため地層の収縮がおこり、地表面が徐々に沈下していく現象をさします。地盤沈下は、人口や工場の集積した地域に多くみられ、いったん沈下すると再び原状に回復することはほとんど不可能で、地盤沈下を放置すると建物や上・下水道、ガス管などの地下埋設物に知らない間に損傷を与えたり、また、台風や豪雨による高潮被害の発生、河川のはんらんによる浸水被害など、その影響は広域にわたり、多大な被害をもたらすことになります。

とのこと。

 

単純に地下水を過剰に汲み上げると、地盤沈下の恐れがあるとは思うのですが、立証となると難しい問題になるのでしょうか。

 

ちなみに、愛知県のホームページによりますと、

地盤沈下は主に粘土層が厚く軟弱な地盤の地域に起こりますが、これは地下水を過剰に汲み上げることによって、粘土層が収縮するために起こるというのが定説になっています。

そのしくみは、地下水を過剰に汲み上げることにより地下水位が下がると、地下水のとおり道である帯水層の水圧が下がります。そのため、その上にある粘土層の中に含まれていた水が水圧の低い帯水層にしぼり出され、粘土層が収縮し地面全体が下がり地盤沈下として私たちにいろいろな影響を与えることになります。

こうして起こった地盤沈下は、たとえ地下水の汲み上げを止め地下水位が元に回復したとしても、ほとんど元に戻ることはありません。また、地下水は、一般に広い帯水層の中を非常にゆっくりとした速度で流れています。これらの地下水は帯水層でつながっており、一つの地下水盆を形成していると考えられています。したがって、ある場所で地下水を汲み上げると、その地域だけでなく広い地域にわたって地盤沈下が起きます。

とのこと。

 

う〜ん、場所にもよりますが、地下水を汲み上げる地域だけでなく、広い範囲にわたって地盤沈下が起きるのですね。

 

これは少し関係がない話かも知れませんが、2011年5月にスペインで起こった地震は地下水の汲み上げによる地盤沈下が原因と言われていました。

昨年5月にスペイン南部ロルカで発生したマグニチュード(M)5・1の地震が、地下水くみ上げに伴う地盤沈下によって引き起こされた可能性を指摘する研究結果が、英科学誌で発表された。この地震では9人が死亡し、多くの建物が倒壊した。

ロイターより 

 

この調査結果も、地震との関連性は断言できないんですね。

 

 

世の中は共存共栄で生きています。

しかし、自然に対して「過剰に触る」と、地球もバランスを取る為に、なにがしの反応を起こすのでしょうか・・・

 

 

そう言えば茨木市はどのような見解なのかな?

鳥飼車両基地の貴重な3%

東海道新幹線鳥飼車両基地の地図

 

 

《つよし》

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つよし

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