【摂津市】40年の歴史に幕――「第40回SETTSU箏グランドコンサート」レポート
令和8年4月12日(日)、摂津市民文化ホールにて「第40回SETTSU箏グランドコンサート」が開催されました。摂津市箏曲協会が主催するこのコンサートは、今回で摂津市民文化ホールでの定期演奏会として最後の開催となりました。
摂津市長によるあいさつでスタート
開演に先立ち、摂津市長・嶋野浩一朗氏が登壇し、あいさつが行われました。

摂津市長・嶋野浩一朗氏
人口減少が続く昨今の状況にふれながら、このような芸術活動を通じた「人と人とのつながり」の大切さを訴え、嶋野市長が市政運営の柱として掲げる「ウェルビーイングなまちづくり」について語られました。
全12曲、古典からポップスまで幅広いプログラム
今回のコンサートは、序・遊・終の記号がつく曲を含む全10曲に、アンコール2曲を加えた計12曲で構成されました。プログラム冊子に記載された演目は以下のとおりです。
1:古典 五段砧・雲井五段砧(光崎検校 作曲)/摂津市邦楽連盟
2:龍星群(橋本みぎわ 作曲)/摂津市箏曲協会
3:編曲民謡調(水野利彦 作曲)/摂津市箏曲協会
4:銀色の翼にのって(佐藤義久 作曲)/摂津市邦楽連盟
~ 休憩(20分間) ~
5:コンドルは飛んでゆく(アンデス民謡 渡辺正子 編曲)/摂津市邦楽連盟
遊:Shape of You(エド・シーラン 作曲)/摂津市箏曲協会
6:落葉の踊り(宮城道雄 作曲)/摂津市箏曲協会
7:ルパン三世(大野雄二 作曲)/摂津市邦楽連盟
終:証城寺のスケルツォ(江戸信吾 作曲)/摂津市邦楽連盟
古典「五段砧・雲井五段砧」(光崎検校作曲)から、アニメ『この音とまれ!』で知られる「龍星群」(橋本みぎわ作曲)へと続くと、箏の音色と会場の雰囲気がガラリと変わりました。

演奏曲:龍星群
アンデス民謡「コンドルは飛んでゆく」、エド・シーランの「Shape of You」、そして「ルパン三世」と、ジャンルを横断した選曲で、幅広い世代が楽しめる構成となっていました。

演奏曲:コンドルは飛んでゆく
曲ごとに出演者の人数も変わり、その都度スタッフによる箏の入れ替え作業が行われました。曲のジャンルが偏らないよう丁寧に組まれたプログラムだということが伝わってきました。

演奏曲:ルパン三世
曲間のトークも会場を和ませる
曲の合間、箏の入れ替え作業が行われている時間には、代表の弓削葉章さんがトークで場をつなぎました。
その言葉には人柄がにじみ出るような温かみがあり、会場全体がやわらかい雰囲気に包まれていました。
名誉顧問・藤浦雅彦氏も登壇、倉橋容堂氏の欠席にもふれる
摂津市邦楽連盟・摂津市箏曲協会の名誉顧問でもある摂津市議会議員の藤浦雅彦氏も登壇し、ご挨拶がありました。

摂津市議会議員・藤浦雅彦氏
その中で、第18回よりこのコンサートにゲスト出演されてきた尺八奏者・倉橋容堂氏が、病気のためアメリカから帰国できず今回は欠席となったことが明かされました。国内外で広く活躍されている倉橋氏が例年このステージに立ってきた記憶が、参加者たちの胸に改めてよみがえったことと思います。
最終曲、そして代表・弓削さんの涙
最後の演目「証城寺のスケルツォ」が終わると、代表の弓削葉章さんが締めくくりのご挨拶に立ちました。その場面では、思わず涙をこぼされる様子もありました。
40年間積み重ねてきた思いがこみ上げてきたのでしょう。観客席にも、静かに胸を打たれた方が多かったのではないでしょうか。
その後、アンコール2曲(「Mickey Mouse Club March」「It’s a Small World」)が演奏され、コンサートは幕を閉じました。
弓削さんからのメッセージ
公演後、弓削葉章さんから次のようなメッセージをいただきました。「まだコンパクトな場所では演奏活動をしています。そして、若者にどんどん箏・十七絃の楽器を弾いてほしいと思います」とのことです。

帰りがけ、出口では来場者にお花がプレゼントされていました
摂津市民文化ホールでの定期演奏会としては最後となりましたが、箏の文化を地域に伝え続けてきた40年間の歩みは、確かにこの街に刻まれています。長い間、本当にお疲れ様でした。
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