【摂津市】笑いを通じて人と人がつながる場所へ――「笑い教育フェス2026」レポート

大阪府

2026年4月4日(土)、雨模様の中、摂津市民文化ホールにて「笑い教育フェス2026」が開催されました。主催は一般社団法人笑ってMe。「人を傷つけない笑い」を考える笑い授業を提供している団体で、元小学校教員でもある、笑い教育家・笑ってみ亭じゅげむさんが代表を務めています。

会場には教職員や摂津市外からの参加者も多く、開場前からにぎわいを見せていました。

会の構成

午後1時の開場から約4時間半にわたるプログラムは、講演・ワークショップ・体験ステージ・ディスカッションと多彩な内容で構成されていました。

「応援・応援返し」で会場の雰囲気が一変

最初のワークコーナーでは、隣の参加者と話し合い、お互いを「いいやん!」と言って褒め合う時間が設けられました。ほんの数分のやりとりでしたが、それまで少し緊張気味だった会場の空気が一気にほぐれ、あちこちで笑顔が広がっていました。

「参加者参加型お笑いチャレンジ」

選出された5組が舞台に立ち、落語・漫談・漫才に挑戦しました。演目は、小学生による古典落語「平林」や、ダウン症の方による創作落語なども含まれており、経験の浅い出演者もいると聞いていましたが、大きな声でお客さんを笑わせる姿には、観客席からも大きな拍手が送られていました。

笑ってみ亭じゅげむさんの活動では、以前からダウン症の若者のお笑い挑戦をサポートしており、日本テレビ「ウェークアップ」でも取り上げられています。今回の舞台はそうした取り組みの延長線にあるとも言えます。

「田村さんとの漫才体験ステージ」

お笑い芸人の田村裕さんとステージ上で即興漫才をするという、参加型の体験コーナーです。

田村さんは「挙手してもステージに立つと何も話せない方もいるので心配ですが、何でもなんとかしましょう」と前置きしていましたが、実際に手を挙げた女性参加者がとにかく面白く、田村さんのフォローも相まって会場は大爆笑。「ありがとうございました」で一旦締めようとしたところ、その参加者が「はい、今から漫才をします」と宣言し、田村さんもびっくり。そのままコントへと発展し、会場はさらなる盛り上がりを見せました。

「テレビのいじり笑いと一般のいじり笑い」

この日のメインテーマのひとつとも言える、じゅげむさんと田村さんによるディスカッションです。

プロの場合は、本番前に楽屋などで「いじり・いじられ」の反応を確かめ合ったうえで、お互いが「ウケたい」という共通の目的を持って臨んでいます。ところが素人がテレビを見てその形だけを真似すると、いじる側といじられる側に「共通目的」がなく、ズレが生じてしまう——という指摘は、教育現場を意識した深い内容でした。

学校でのいじりについて、じゅげむさんは「子どもたちはいじったりいじられたりしながら、自分のキャラ作りをしようとしています」と語りました。先生が一律に「いじるな」と指導することで、いじられることでキャラを確立してきた子が逆に学校へ行けなくなるケースもあるといいます。

後半の質疑応答では「マウントを取ろうとする」というキーワードも浮かびました。自分の中に誇れるものが見つかっていない子は、その場のやりとりの中でマウントを取ることで差をつけようとしてしまう——それがいじりの根底にあるのではないか、という分析です。

じゅげむさんの言葉が印象的でした。「自分だけが輝くのではなく、相手にも喜んでもらえる笑いがいい」。

二人の締めくくりトークでは「個性が笑いに返ってきて、個性というのは弱点ではなく、自分が好きになれる武器に感じられるのがいい」という言葉で幕を閉じました。

次なる挑戦はスペインへ

笑ってみ亭じゅげむさんは、今年6月からスペインへ渡り、スペイン語での落語に挑戦される予定だそうです。実は昨年はスペイン・コルドバの書店「El Reino de Agartha」で落語「寿限無」を披露されましたが、その際は現地の方に翻訳してもらった言葉で臨まれたとのこと。それでも会場にはたくさんの笑い声が起こり、日本の落語の面白さを伝えることができたそうです。

今度はさらにスペイン語を自身で習得し、挑もうとしているわけです。「笑い」という言語を超えたコミュニケーションを、世界へ広げていくじゅげむさんの活動から目が離せません。
一般社団法人笑ってMeの公式サイトはこちら>>
※本イベントへの参加にあたり、事前に撮影の許可を得ております。

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